2017年1月29日日曜日

シンポジウム「誰のためのポピュラーカルチャー展?」を開催しました!

 1月9日(月)に、京都国際マンガミュージアムで、シンポジウム「誰のためのポピュラーカルチャー展?」を開催しました。
 シンポジウムは、表智之氏(北九州市漫画ミュージアム)、永井良和氏(関西大学・大衆文化論)、三浦文夫氏(関西大学・音楽産業論)をお招きして行いました。
 シンポでは、最初にマンガミュージアム研究会から村田麻里子が登壇し、今回の展示の概要及びそこにおいて顕在化した課題や面白さなどを発表しました。そしてその後、今回の展示空間の設計をしてくださった榊原充大氏(建築リサーチャー、建築家)に、マンガの展示手法の広がりやその面白さに関して発表してもらい、続いてお招きした登壇者に発表をバトンタッチしました。
 永井氏は、戦後の大衆文化の顕彰と同時にそこにおける課題を引き受けるかたちで、プロ野球文化の展示を考えておられ、会場は時に笑いに包まれながら、盛り上がりました。三浦氏は、シティ・ポップと呼ばれる音楽の歴史的・社会的な位置づけを皮切りにして、音楽が同時代に流行していたファッションなどの都市文化と一体的に捉える必要があること―ひいては展示やアーカイブ化にあたって、そうした複合的な視点や体制が重要であることを論じておられました。表氏によるコメントは、マンガも同じような側面があることを論じつつ、話題にあがったポピュラー文化の展示のありようを整理してくださいました。
 会場はほぼ満席となり、各発表に対して多くの方が身を乗り出して聞いて下さっていました。ありがとうございました。シンポジウムにいらしてくださった皆さま、並びに登壇者及び京都国際マンガミュージアム関係者の方々、感謝申し上げます。